2017年3月15日水曜日

日東駒専対決:駒澤大経営学部VS専修大経営学部

 関東の大手大学のうち、いわゆる「日東駒専」の中で永らくライバルとされてきた駒澤大学と専修大学。今回は両校の「経営学部」に合格した場合、どちらに進学するのが良いかという観点から比較していきたい。


※各指標の定義・根拠・出典等については、こちらのページをご覧ください。
 また、スマートフォンで閲覧する場合は、画面を横にすると各指標が見やすいです。


「入学段階では、どちらが優秀な学生が集まっているか」

項目名数値単位数値年度駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
大学全体の学部生数(人)大学20151523017557
学部の学生数(人)学部201524382507
入試難易度(河合塾)学部20165047.5
入試難易度(駿台)学部20164847
入試難易度(ベネッセ)学部20165759
入学者数(人)学部2016600642
競争入試での入学者(人)学部2016374358
競争入試の割合(%)学部201662.30%55.80%
現役入学者の比率(%)学部201686.388.5

 入試難易度は駒澤大経営学部の2勝1敗となっている。予備校としては、やや駒澤大経営学部が優位とみているようだ。
 また、偏差値操作の手法として用いられる、「競争入試の割合」は駒澤大経営学部が7%程度高く、「入学定員」についてはほぼ違いは見られない。各予備校が出す難易度よりは駒澤大経営学部の方がやや上とみてもいいかもしれない。
(一般入試、センター試験利用入試などの「競争入試」で入学する学生の方が、推薦入試や附属高上がりの学生よりも学力が高いケースが多く、競争入試の割合を下げることにより偏差値を高く見せる大学もある。また、募集定員が多い方が偏差値が下がってしまう傾向にあるため、本ブログでは、「競争入試の割合」と「募集定員」を比較するようにしている。)
 したがって、「優秀な学生が集まっているか」という観点からは、駒澤大経営学部に軍配が上がる。


「費用対効果はどちらが高いか」

項目名数値単位数値年度駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
4年間でかかる学費(万円)学部2015373428
学生還元率(%)大学201529.10%29%以下
奨学費(円)大学2015417,556,391数値なし
学生一人当たりの奨学費(円)大学201527,417数値なし
卒業率(%)学部201480.179.9
最寄駅の平均家賃(万円)20166.5~73.5~4

 4年間でかかる学費については、駒澤大経営学部の方が55万円程度安い(学科や専攻によって学費が違う可能性があるため、詳細な比較は各大学のホームページをご確認いただきたい)。
 なお、学生還元率や奨学費のデータについては、専修大の公式HPからはデータが取れなかったため、比較はできない(情報公開が社会的責任として求められている大学においては、少なくとも「奨学費」くらいのデータは公開してほしいものである…)。
 したがって、比較はできないものの駒澤大のデータを評価すると、MARCHクラスの大学と比べると見劣りするものの、学生還元率・奨学費とも低い数値ではなく、一般的な数値といえるだろう。
 キャンパス周辺の家賃を比較してみると、コスト的には専修大の方が割安となることが予想される(大学と住居が近ければ利便性も高く、充実した学生生活になる可能性が高いという考えからこの家賃相場を比較している)。
 一方で、留年リスク(4年間で卒業できない比率)については、ほとんど同じであるため比較にはならない。
 上記を総合すると、コストパフォーマンス的には、駒澤大経営学部が勝っているといえるだろう。


「どちらの大学が充実した学生生活を過ごせるか」

項目名数値単位数値年度駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
キャンパス学部2016駒澤【中間型】生田【郊外型】
1年以内退学率(%)学部20140.81.1
4年間退学率(%)学部20145.85.9
入学者の地元占有率(%)学部201632.523.2
女子入学者の割合(%)学部201637.730.7
大学全体の女子学生数(人)大学201658066762
大学全体の男子学生数(人)大学2016942012366
大学全体の女子学生比率(%)大学201638.10%35.40%
女性ファッション誌登場人数(人)大学20112954
受入留学生数(人)学部201510137
留学生比率
(留学生数/全学生数)
学部20164.10%1.50%
長期留学派遣学生数(人)大学20151115
長期留学派遣の割合(%)大学20150.30%0.30%
ST比(人)学部201578.644.8
専任教員数(人)学部20153156
一人当たり貸出冊数(冊)大学20155.9数値なし

<キャンパスの立地>
 まずはキャンパスの立地から。駒澤大経営学部は、渋谷駅から東急田園都市線で7分の「駒澤大学駅」から徒歩10分の「駒澤キャンパス」で4年間を過ごす。高級な住宅街の中の、とても狭いキャンパスであるが、近隣の駒澤公園という「逃げ場所」があるため、さほど気にはならないかもしれない。まさに都市型キャンパスと郊外型キャンパスの間の、「住宅街型キャンパス」といっても良いだろう。
 一方で、専修大経営学部は、川崎市の生田キャンパスで4年間を過ごす。小田急線の「向ヶ丘遊園」から徒歩15分の「郊外型キャンパス」となっている。窮屈感はなくのびのび4年間を過ごせるだろう。
 両者を比較すると、キャンパスの立地については、利便性など一般的な価値観では駒澤大に軍配が上がるだろう。しかし、人ごみが嫌いで伸び伸びと大学生活を過ごしたい人にとっては、専修大のキャンパスも悪くはないかもしれない。

<ドロップアウトリスク>
 続いて、誰しも避けては通れない、ドロップアウトのリスク。せっかく頑張って勉強して大学に入学したのに、退学してしまっては元も子もない。双方とも大規模大学であるため、退学率は注視すべきデータであるが、両者はほとんど数値が同じであり、優劣はつけられない。

<学生の属性>
 次に、学生の属性を比較していくと、学部単位の女子学生比率については、駒澤大経営学部が7%ほど高い。しかし大学全体の数値は、その差は3%程度に縮まるため、キャンパスの華やかさや雰囲気については、さほど変わらないではないだろうか。
 また、受入留学生の比率は、やや駒澤大経営学部が勝っている。したがって、「多様な価値観に触れる」という観点では、駒澤大経営学部が優位に立っているといえるだろう。

<教育面>
 次に、教育面を比較していくと、現在、各大学が競うように力を入れている「留学」については、長期留学している学生の割合は同じである。
 一方で、専任教員一人当たりの学生数(ST比)には明確な差がみられ、専修大の方が数値がかなり低い。「少人数教育」の環境としては専修大が勝っているといえる。

 なお、学生がどれだけ勉強しているかの指標の一つである「一人当たりの貸出冊数」については、専修大のデータがないため、駒澤大のデータのみだが、5.9冊で多くもなく少なくもなくという印象である。
 実際の教育効果については、比較が難しいが、大学通信社が進学校の進路指導教員に「進学して伸び悩んだ大学」をアンケートしている。
 2014年10月に実施したアンケートでは「進学して伸び悩んだ」と答えた数は、駒澤大が7人、専修大が5人であり、高校側の印象では、専修大の方がより生徒を伸ばしてくれると感じているようだ。

 上記を総合すると、充実したキャンパスライフという観点から見ると、僅かばかり駒澤大が優勢のような印象を受ける。とはいうものの、少人数教育の環境などでは専修大が勝っており、教育環境を重視する人は実際にキャンパスを訪ねて比べてみると良いかもしれない。


「どちらが幸せな人生を送れる進路に進めるか」

項目名数値単位数値年度駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
主要企業400社への就職率(%)大学201610.510%以下
卒業生数(人)学部2015520546
進学者数(人)学部201544
進学率(%)学部20150.80%0.70%
公務員就職者数(人)学部2015714
公務員就職比率(%)学部20151.30%2.60%
警察官就職者数(人)大学20155756
国家公務員総合職(人)大学2015数値なし(1人以下)4
CA採用数(人)大学2014数値なし(8人以下)数値なし(8人以下)
国会議員の数(人)大学201508
上場企業の社長数(人)学部2006数値なし(5人以下)数値なし(5人以下)
社長の数(人)大学201527703985
社長になりやすさ
(社長の数/学生数)
大学20150.180.23
上場企業の役員数(人)学部2006数値なし(46人以下)数値なし(46人以下)
上場企業の役員数(人)大学201587167
上場企業の役員になりやすさ
(上場企業役員数/学生数)
大学20150.0060.01

<大企業に入りたい>
 大企業社員として就職すれば、身分は安定し、給与・福利厚生などの待遇面での心配も少ない。その意味で、主要400社への就職率を比較材料として示しているが、駒澤大の方が高い数字が出ている。
 ただし、いわゆる「学歴フィルター」の対象としては、駒澤大経営学部と専修大経営学部で差がつくことは考えられないため、いかに充実した(中身のある)大学生活を送るかによって、大企業に就職できるか・できないかは変わってくる。大企業に就職したいからという理由でどちらかを選ぶという判断材料にはなりえないだろう。

<公務員になりたい>
 学部単体の公務員就職比率は、専修大経営学部が勝っている。ただし、数値としては高いわけではないため、公務員就職比率は判断材料にはなりにくい。

<主要な就職先の比較>

駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
ローソンみずほフィナンシャルグループ
東日本銀行エイチアイエス
一条工務店USEN
東急リバブル東日本旅客鉄道
セブン-イレブン・ジャパンディップ
マイナビセブン-イレブン・ジャパン
JTBグループマイナビ
東日本旅客鉄道警視庁
損害保険ジャパン日本興亜三菱東京UFJ銀行
全日本空輸ソフトバンク

 主要就職先については、双方とも幅広い業種が並んでいる。駒澤大経営学部においては、小売り・流通業が複数入っているのが特徴的であろう。また双方ともいえることだが、法学部や経済学部と比べると、金融機関の割合が少ない。

<出世した先輩の多さ>
 双方とも歴史がある大学であり、上場企業の役員などを「大学全体」として輩出している。両者を比較すると、専修大がやや優位である。双方とも、大規模大学で卒業生が全国に散らばっており、卒業生のネットワークも期待できるであろう。

<どちらの大学が頑張って「改革」しているか>

項目名数値単位数値年度駒澤大学
経営学部
専修大学
経営学部
国からの特別補助金支給額
(千円)
大学201595,193170,473
学生一人当たり
特別補助金支給額(千円)
大学2015610

 大学教育の現場では、随分前から「改革の必要性」が叫ばれている(大手大学ほど、その改革が進んでいないともいわれる…)。その観点でどちらが頑張って「改革」しているかを、最後に見てみたい。扱うデータは、改革を行っている大学に国から支給される「特別補助金」の額である。
 この数値を比較すると、専修大が勝っており、改革で先行しているイメージがある。

<まとめ>
 以上、駒澤大経営学部と専修大経営学部を比較してみてきた。全般的には、駒澤大学経営学部がやや優位であるといえるだろう。

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